Eコマース事業は1つのECサイトのみで運営することは稀ではないでしょうか。
中でも楽天・Yahoo!・Amazonは多くの事業者が同時に運営をしており、そこに独自ドメインの公式ショップとしてShopifyを採用する企業が増えています。
管理するサイトが増える分だけ受注処理やサポート対応が増え、在庫管理が煩雑になり、人員の確保や多くの作業時間が必要になってきます。そんなときにストアオーナー・運営スタッフにとって大きな手助けとなるのが、受注・在庫連携システムです。受注・在庫連携システムを導入することで、低コストで効率的な複数ショップの運営が可能になります。
2018年8月の時点で、Shopifyに対応している国内の受注・在庫連携システムはロジレスとネクストエンジンの2つがあります。ロジレスはデフォルトでAPI連携に対応しており、ネクストエンジンはアプリ追加によりAPI連携を実現できます。
また、ECサイト運営の種類は販売・発送先の観点で見ると、「国内向け」「海外向け(越境)」の大きく2つに分けられます。それぞれに適した受注・在庫連携システムを採用することが重要です。
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国内向けECにはロジレス
楽天、Yahoo!ショッピング、Amazon(co.jp)、Wowma!、Qoo10などのモール系から国内の主要なカートシステムをカバーし、もちろんShopifyにも対応しています。
ロジレスでのShopifyとの受注連携において特筆すべき点は、配送先情報を日本仕様に変換して自動で取り込める機能です。この機能のおかげで、姓名が逆になることがなく、住所も日本式の並び順で受注データが作成されるので、Shopifyを「海外のシステム」と意識することがほとんどなくなります。
逆に、この機能のおかげで海外からの注文も日本式に変換されてしまうので、海外向けには適していないとも言えます。現在のところ、この変換機能のON/OFFを店舗ごとに設定することはできないようです。
ロジレスについては下記の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひご一読ください。
→ Shopify(ショッピファイ)の在庫・受注連携ならロジレスが一番
ロジレスのサイトはこちら。下記のリンクからテストアカウントの発行が可能です。
→ ロジレスへのお申し込み・お問い合わせ
海外向けECにはネクストエンジン
ネクストエンジンはロジレス以上に多くのモールやカートシステムに対応している、国内でも最大級の受注・在庫連携システムで、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
ネクストエンジンでShopifyの受注・在庫連携を行うには、別途「Shopify用自動連携アプリ」を導入する必要があります。このアプリは導入時や月額の固定費用は発生しませんが、手数料として出荷金額の2%がアプリ使用料として徴収される仕組みです。
ネクストエンジンのShopify連携はアプリでアカウント接続の設定ができれば、ほぼ完了です。(逆に細かい設定はできません)あとは注文が入ればネクストエンジンに自動的に取り込まれますが、フォーマットはShopify仕様のままです。欧米を初めとする海外向けとしてはこのままで問題ありませんが、国内向けには姓名と住所の並び替え作業等が発生してしまいます。
下記のリンクからネクストエンジンのサービス内容確認と無料体験が可能です。
→ ネクストエンジンへのお申し込み・お問い合わせ
受注・在庫連携システムの導入事例
当社で受託運営している「ゴーゴーカレー公式通販」は、独自ドメインサイトをShopifyで展開し、同時に楽天、Yahoo!、Amazon、Wowma!等のモールに出店しています。キャンペーン等は各サイトにてそれぞれ行うことになりますが、販売する在庫は共通になるため、受注・在庫連携システムの出番となります。ここでは、ロジレス導入前/後で日々の運用がどう変わるかを具体的に説明したいと思います。
受注・在庫連携システム導入前
上図のとおり、サイトごとの管理画面で受注処理やサポート対応を行い、出荷後に改めて管理画面から配送番号の入力やステータス変更を行う必要があります。1サイトならまだしも異なる仕様の管理画面を4つも5つもあったら、それだけで大量の時間を消費してしまうだけでなく、店舗によって、または日によって安定した質の接客ができなくなるという事態が起こりかねません。
複数のECサイト運営でカギとなるのが、在庫管理・在庫連携です。在庫連携システムを導入していない上図の場合、各サイトに登録する在庫数は大きく分けて2パターンあるかと思います。ひとつは全在庫数を全てのサイトに同一に登録するパターン、もうひとつは全在庫を割り振って登録するパターンです。前者の場合、そもそもの全在庫数が少なかったり同時に複数のサイトで大量受注が発生したときに、過剰受注となる危険性が高まります。後者はあるサイトで売り切れたとき、他のサイトには在庫があるのにそのサイトでは売れないという機会損失の可能性を有しています。そして共通して言えることは、在庫の変動があった際には全てのサイトの在庫数を手動で変更する必要がある、ということです。
上記のように、サイトを個々に管理することは時間と手間がかかるだけでなく、自然と人為的なミスの発生も高まります。これらを解消するために、受注・在庫連携システムを導入すると下記のようになります。
ロジレス導入後
ネクストエンジン導入後
各サイトで発生した受注データは全て連携システムに自動で取り込まれます。取り込んだ時点で受注確認メールを自動送信することも可能です。各サイトに個々にログインすることなく、出荷前までの処理をシステム上で行うことができます。出荷後はシステム上で伝票番号の入力とステータスを完了とすることで、各サイトにもそれらが反映されます。また、完了ステータスへの変更と連動してシステムから出荷通知のメールを自動送信することも可能になります。
在庫は注文発生時に連携システム内の在庫数が更新され、それが自動で各サイトに反映されるので、システム導入後は直接在庫数を入力する作業は基本的に発生しなくなります。この自動在庫連携機能により、過剰受注や売り逃しによる機会損失は限りなく0に近づき、人為的なミスが発生する余地は入庫時以外にはほぼなくなるとも言えます。
まとめ
ロジレスやネクストエンジンなどの受注・在庫連携システムを導入するにあたり、初期設定や日々の管理はある程度必要ですが、常に複数のサイトを個別に管理し続ける危うさとランニングコストを考えると、導入しない手は無いように思います。
また現段階では国内配送と海外配送を同時に可能にする仕組作りは難しいのですが、サイトの特性に合わせてチューニングすることは可能です。
当社はたくさんのECサイトの運用実績がありますので構築・運用サポート・コンサルティングをお受けできます。もちろん今回ご紹介したロジレスやネクストエンジンの導入や運用についてのサポートも可能です。
受注・在庫連携システムのお申し込み・お問い合わせはこちらから。
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