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ShopifyFlowおすすめの使い方・活用事例7選

 

コマースメディアでは、自社ブランドの運営およびクライアント企業のEC運営代行を通じて、Shopifyストアの管理を行っています。その中で、Shopify Flowを活用して受注処理・顧客管理・マーケティング施策などの日常業務を自動化し、人的リソースの削減や業務効率の向上、運用の改善につなげています。

本記事では、弊社が実際に構築・運用しているShopify Flowの活用事例を紹介します。

Shopify Flowについて基本の内容を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

ストア運営を支える自動化フロー

不正リスクのある注文を自動検知・タグ付け

(不正注文の可能性が「高」のときに発火する「不正注文」のタグ発行)

Shopifyには標準で不正解析機能が備わっており、注文ごとに不正のリスクを判定するインジケーターが表示されます。インジケーターは不正が疑われる注文の調査に使用することができ、インジケーターにはさまざまな種類の挙動を確認するためにそれぞれのカラーがあります。

  • 緑:問題なし
  • 黄:やや不審
  • 赤:高リスク(不正の可能性)

チェックポイントの一例:

  • 過去の不正注文と類似しているか
  • 配送先住所とIPアドレスのロケーションの距離
  • 決済試行回数やセキュリティーコード(CVVコード)の不一致
  • 請求先住所とカード登録住所の不一致

など、様々な観点から調べることができます。 このShopify Flowでは「不正注文の可能性が高い」注文にタグを付与し、手動確認やキャンセル判断の工数を削減できます。

チャージバック対策にも有効で、チャージバックが発生すると費用はEC事業者の負担となってしまうため、チャージバックを発生させないためにも損失を未然に防ぐ手段として効果的で、不正利用対策として活用できます。

特定の注文に”ブラックリストキャンセル対象”のタグ付与_自動キャンセル

ストアによっては、過去に問題行動(例えばbotを使用した転売等)を起こした場合にお客様をブラックリスト判定している場合があるかもしれません。

その場合に注文を自動キャンセルができるShopify Flowがこちらになります。特定顧客に「ブラックリスト対象」としてタグを設定しておき、Shopify Flowでは以下のようにフローを組みます。

  • 注文が発生した際に「ブラックリストキャンセル対象」のタグがあるか確認
  • 該当する場合、注文を自動でキャンセル+通知

というフローを組むことで悪質な購入を防ぐことができます。

高額注文にタグ付与でステータス管理

Shopify Flowでは売上金額ベースで条件分岐ができます。このFlowでは注文金額が50,000円より大きい場合に、注文タグに高額注文のタグを設定することができます。

このタグを入れることで、倉庫側での高額商品発送時のダブルチェックや、高額商品購入者へのクーポン配布など、注文金額に応じた多角的なデータ活用・施策展開が可能になります。

予約商品にタグを付与

Shopify Flowを活用すれば、商品に「予約販売」のタグが含まれている場合に、自動で注文に「予約商品」タグを付与することが可能です。予約商品は基本的に在庫を持たず、受注生産や後日出荷となるため、現時点でどれだけオーダーが入っているかの把握に活用できます。

また、予約商品と通常商品が同時に注文された場合、倉庫側での混乱や誤出荷のリスクが高まり、通常商品との出荷フローの分離といった対応が必要となります。

そのため、WMSやOMSと連携し、「予約商品」タグに基づいて受注ステータスや出荷スケジュールを管理できる体制を整えることが非常に重要です。

弊社ではロジレスというOMSを活用して運営業務を効率化しています。

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マーケティング・LTV分析への応用

UTMキャンペーンに基づく注文タグ付け

Shopifyのテンプレートで、UTMパラメータに基づいて注文データにタグを自動付与するFlowがあります。この機能を使うことで、広告・メルマガ・SNSなど各キャンペーン経由で流入したユーザーの注文に対して、キャンペーン名のタグを自動付与できます。

弊社で運用したところ、複数の流入チャネルからのキャンペーン名を自動でタグ化できることを確認しました。

  • LINE公式アカウント経由
  • メールマガジン経由
  • Googleショッピング広告経由など

また、複数のキャンペーンが1件の注文に紐づいていた場合も、タグが複数付与される仕様であることも確認しています。

この注文タグがあれば、たとえば分析ツールで下記のような分析が実現できます。

  • 「LINE経由で購入したユーザーのLTVは高いか?」
  • 「初回購入の入り口となった媒体はどれか?」
  • 「リピーターの多くはどのチャネルを通じて獲得できているか?」

このように、広告施策の費用対効果やLTVの最適化に役立つマーケティング判断の軸を得ることができます。

また、注文へのタグ付与だけでなく、顧客タグにも付与することで特定キャンペーン経由の顧客にだけ特別なリターゲティング施策を行うなどセグメントマーケティングが非常にやりやすくなります。

会員登録メタフィールドへの情報連携

会員登録をした時に、顧客のメタフィールドに情報を追加するShopify Flowです。Shopifyではストアの顧客情報に独自項目を入れる方法として、Customer noteを使用して入力フィールドを作成することができます。

Customer noteで取得した情報は顧客のメモに登録されますが、メモのままではその情報が活用できないため、Shopify Flowを用いてメモに登録された情報を顧客メタフィールドを作成し、その項目に連携するShopify Flowがこちらになります。

メタフィールドに情報を格納することで、例えばメタフィールドに登録された誕生月を参照してクーポンを送るアクションができるなど応用できます。

誕生日にその月のクーポンを配布するFlow

Shopify Flowを活用し、会員に登録された誕生日情報をもとに、誕生日月に限定クーポンを配布する施策を実施しています。特にリピート施策やLTV向上を目的としたCRM施策として有効です。

Shopify Flowについては、トリガーは毎日動いておりGet customer dataでその日の誕生日の顧客を抽出しています。(※誕生日は顧客のタグに登録されています。)

抽出した誕生日のお客様に、クーポンコードが記載されたメールを送るといったShopify Flowになります。このような仕組みで、該当日の対象者だけにアプローチできる構成にしています。

コマースメディアでは、Shopify Flowを活用した業務設計の支援はもちろん、受注業務~出荷の物流業務まで一気通貫での運用サポートをしています。

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そんな課題をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。