「これからShopifyでECサイトを開設しようと思っている」
「ECサイト開設にあたり、Shopifyの料金プランを知りたい」
「Shopifyの決済手数料なども把握した上で、導入検討へと踏み切りたい」
本記事はそのような方のための記事です。世界で注目され、シェアが非常に高いECサイト制作プラットフォーム「Shopify」。国内においてもShopifyを利用してのECサイトは年々増え続けています。
そんなShopifyの導入にあたり、料金プランや販売手数料について知りたい方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、Shopifyの料金プランについて徹底解説。Shopify Plus Partnerにも認定されている弊社が丁寧にお伝えしてまいります。
この記事のポイント
- Shopifyの料金・費用・決済手数料についてよくわかる
- Shopifyのプランの決め方がクリアになる
- 万が一、Shopifyを解約したくなった時の手順もわかる
Shopifyの料金・費用
Shopifyの料金体系表
Shopifyには通常の3つのプランと最上位プランである「Shopify Plus」が用意されています。まずはShopifyの料金体系表をご覧ください。
ベーシックプラン | スタンダードプラン | プレミアムプラン | Shopify Plus | |
---|---|---|---|---|
月額料金 | 33USドル(年払いの場合25USドル) | 92USドル(年払いの場合69USドル) | 399USドル(年払いの場合299USドル) | 2,000USドル〜 |
国内発行のカード | 3.4% | 3.3% | 3.25% | 3.15% |
海外発行のカード/AMEX | 3.9% | 3.85% | 3.8% | 3.75% |
外部決済サービスを使用する場合の追加料金 | 2.0% | 1.0% | 0.5% | 0%※1 |
スタッフアカウント数 | 2 | 5 | 15 | 無制限 |
商品登録可能数 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
24時間サポート | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
無料SSL証明書 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
カゴ落ち対策 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
ギフトカード | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
Eコマースオートメーション | × | ◯ | ◯ | ◯ |
レポート | ◯(ベーシック) | ◯(標準) | ◯(プレミアム) | ◯ |
外部サービスの自動計算送料 | × | × | ◯ | ◯ |
関税と輸入税の計算機能 | × | × | ◯ | ◯ |
※1:Shopify Paymentsを接続している場合。接続していない場合は0.15%となる。
Shopifyはどのプランでも、初期費用はかかりません。また、プランのアップグレードやダウングレードはいつでも変更可能。訪問者数や商品登録数には制限がありません。
プラン料金のお支払いは月払いと年払い(1年毎の前払い)があり、ベーシック、スタンダード、プレミアムプランは年払いの場合に月払いよりも約25%ほどお得になります。
ベーシックプラン
ベーシックプランは、月額料金33USドルの料金プラン。ECサイトをこれから始める場合の、初心者向けのプランといえるでしょう。
およそ月商500万円ぐらいまでが目安のプランです。オーナーアカウントとは別にスタッフアカウントを2つまで作れるので、サイト運営者が1〜3人程度で回せるぐらいの規模感であればベーシックプランを選択しましょう。
スタンダードプラン
スタンダードプランは、月額料金92USドルのプラン。クレジットカード手数料や取引手数料がベーシックプランよりも低く設定されています。
月商の目安としては、500〜2,500万円ぐらいまで。チームでECサイトを運営していく方はスタンダードプランを選択するとよいでしょう。
また、スタンダードプランからは「Shopify Flow」というアプリによるEコマースオートメーション機能に対応。運営の改善・効率化を図ることができます。
プレミアムプラン
プレミアムプランは、月額料金399USドルのプラン。クレジットカード手数料や取引手数料がスタンダードプランよりもさらに低く設定されており、月商の目安2,500万円以上で検討を推奨するプランです。
プレミアムプランでは、スタンダードプランよりさらに高度なレポートを作れます。
たとえばGoogle広告やその他の流入経路別の分析ができたり、「ロイヤルカスタマー」や「リスクのあるお客様」のレポーティングも可能。
より大人数でマーケティングにも本格的に力を入れていきたい方向けのプランといえるでしょう。
また、プレミアムプランからは細かな離島への配送料をはじめとした、複雑な送料設定が可能になります。関税や輸入税の計算機能もつくため、越境ECを検討されている方にもおすすめです。
Shopify Plus
Shopify Plusとは、前述したShopifyの3つの通常プランよりもさらに「取引量の多いストアや大企業向けのプラン」。
一般的なカートシステムに比べ、できることの幅が広いShopifyですが、通常プランではできないこともあり、そこをカバーした最上位プランです。
月額費用は、2,000USドル〜となります。
下記にいくつかの、Shopify Plusでしかできないことを列記します。
- チェックアウト画面・機能のカスタマイズ
- サイトの時限設定(予約反映)
- ソーシャルログイン機能の開発
- BtoBストアの構築に特化した機能
- 別途契約なしでShopify POS Proが使える
- クレカ決済のAPIコール数上限の開放(決済集中する場合の対策)
- 1契約10サイトまで無料で開設可能(同じストアに限る)
この他にも、通常プランと比較して、Shopify Plusでしかできないことはあります。当社のサービスとしてShopify Plus専門の窓口もございますので、取引量の多いストアを運営される方は下記のページも参考にご覧ください。
月額5USドルから手軽に始められるスタータープランとは?
実は、通常の3つのプランよりもさらに安いスタータープランも存在しますので簡単にご紹介します。
「スタータープラン」はECサイトを構築せず、SNS、メール、SMS、WhatsAppなどに商品へのリンクを埋め込み販売するためのプランです。
料金はわずか月額5USドル。
Shopifyの他のプランとの大きな違いは、ECサイトそのものを持たず、商品の登録や注文管理などといった管理画面のみが使用可能なこと。
Shopifyのカート機能のみを利用して、SNS等で商品を販売したいスモールビジネスオーナー様はこちらを検討されてもいいかもしれません。
【参考】Shopifyスタータープラン
Shopifyの決済手数料
Shopifyの決済手数料はプランによって変わりますが、その他にも「クレジットカードの種類」と「決済方法がShopifyペイメントかどうか」によっても変わります。
決済手数料一覧表
ベーシックプラン | スタンダードプラン | プレミアムプラン | |
---|---|---|---|
月額料金(月払いの場合) | 33USドル | 92USドル | 399USドル |
国内発行のカード | 3.4% | 3.3% | 3.25% |
海外発行のカード/AMEX | 3.9% | 3.85% | 3.8% |
Shopifyペイメント以外の外部決済サービスを使用する場合の追加料金 | 2.0% | 1.0% | 0.5% |
Shopifyペイメント利用時の決済手数料
「Shopifyペイメント」とはShopifyが提供する決済手段。
「Shopifyペイメント」に登録することで、各種クレジットカードでの支払いがShopifyを通して可能となるため、他の決済代行アカウントが不要となります。
また、「Apple Pay」や「Google Pay」とも連携でき、購入完了までの手続きが簡単になります。
そして、それぞれの決済手数料は「Shopifyペイメント」のレートが適用されます。「Shopifyペイメント」利用時の手数料は下記の通りです。
ベーシックプラン | スタンダードプラン | プレミアムプラン | |
---|---|---|---|
国内発行のカード | 3.4% + ¥0 | 3.3% + ¥0 | 3.25% + ¥0 |
海外発行のカード/AMEX | 3.9% + ¥0 | 3.85% + ¥0 | 3.8% + ¥0 |
表をご覧の通り「Shopifyペイメント」を利用すれば、クレジットカードの手数料以外に費用はかかりません。
また、「Shopifyペイメント」以外の外部決済サービスには様々なものがありますが、代表的なものは「PayPal」や「Amazon Pay」「コンビニ決済(KOMOJU)」などです。
Paypal(ペイパル)利用時の決済手数料
PayPal(ペイパル)はShopifyストアを開設すると初期状態から使うことができる決済サービスです。日本では利用が多くなく優先度は低いですが、海外では使用率が高いため越境ECでは必須です。
対応ブランド:Visa、MasterCard、American Express、JCB、銀聯など
決済手数料:3.6% + 40円(国内の標準レート:月額取引量で変動)
振込手数料:0円(出金額5万円未満は250円/件)
【関連】PayPal(ペイパル)ならJCBカードも銀行振込もOK!
Amazon Pay利用時の決済手数料
Amazon Payは、Amazonアカウントを利用して決済ができるサービスです。
Amazonアカウントをもつユーザーにとっては、支払い情報の登録や住所入力等がショートカットでき、手軽に買い物ができるようになるので大変便利な決済手段となります。ただ、導入には注意点もあるため下記の関連記事もあわせてご覧ください。
対応ブランド:Visa、MasterCard、American Express、JCB
決済手数料:3.9%(デジタルコンテンツ以外)、4.5%(デジタルコンテンツ)
振込手数料:無料
【関連】Amazon PayのShopifyへの導入手順 (注意点あり)
携帯キャリア決済利用時の決済手数料
Shopifyでは「携帯キャリア決済」を簡単に導入することができます。携帯キャリア決済とは、商品の購入代金を携帯電話料金とまとめて後払いで支払いができるサービス。日本では、docomo、au、SoftBankで利用ができます。
簡単に決済を行うことができることに加え、クレジットカードを持っていないユーザーにもリーチできるようになります。
※下記は「docomo digital」の場合の手数料情報です。
対応キャリア:DOCOMO、au、Softbank
決済手数料:6.4%(デジタルコンテンツ以外)、15%(デジタルコンテンツ)
コンビニ決済(KOMOJU)
KOMOJUは、Shopifyにコンビニ決済や銀行振込での支払い方法を追加できるサービスです。コンビニ決済は、日本で人気の決済方法の一つ。コンビニ決済を導入後、売上が数十%上がった事例もあるようです。
コンビニ決済の手数料は2.75%。また、KOMOJUはPay-easyやデジタルマネー決済にも使えます。
対応ブランド:JCB、Visa、MasterCard、Diners、American Express
決済手数料:3.6%(Visa、MasterCard)、3.85%(JCB、Diners、American Express)
振込手数料:220円(振込金額が3万円未満のときの日本国内への振込手数料。3万円以上の場合は410円。海外送金は2,500円)
Shopifyのプランの選び方
さて、ここまでShopifyの料金についてお伝えしてきましたが、結局のところいったいどのようにプランを決定したらよいのでしょうか?
ここではいくつかの「Shopifyのプランの選び方」をご提案いたします。
プランの選び方1. プランを取引額で決める
1ヶ月のEコマースの取引額で決めるのも一つのプラン選びの方法です。
具体的には下記の通り。
- ベーシック:月商500万円以下
- スタンダード:月商2,500万円以下
- プレミアム:月商2,500万円以上
あくまで参考の数値ですが、一つの基準としてみてください。
プランの選び方2. 運営体制でプランを決める
Shopifyはプランごとに利用できるスタッフアカウント数が異なります。
具体的には下記の通り。
- ベーシック:2アカウント
- スタンダード:5アカウント
- プレミアム:15アカウント
Shopifyでは、アカウントごとにアクセスできる機能に制限をかけることができます。商品管理のみを行うスタッフアカウントや、注文処理のみを行うスタッフアカウントなどの設定が可能。
ECサイトの運営体制を設計したときに、必要なアカウント数からShopifyのプランを決定するのも一つの方法といえそうです。
プランの選び方3. 機能を中心に考えてプランを決める
Shopifyでは、プランごとで利用できる機能に違いがあります。代表的な部分ですと下記のような違いがあります。
- ベーシック:ECで商品販売するための基本パッケージ
- スタンダード:Eコマースオートメーション(運営最適化や機能カスタマイズ等)機能がある
- プレミアム:細かな離島など複雑な送料設定に対応。関税や輸入税の計算機能あり
ECをこれからスタートする場合など、最初の段階ではベーシックプランでも十分ですが、売上が伸びてきて運営のフローを最適化したいフェーズになったらスタンダードプランに。常温・冷蔵・冷凍など配送の温度帯があり送料無料ラインも設けている、細かい離島への配送料も設定したい場合など複雑な送料設定が必要な場合はプレミアムプランを検討するなど、対応している機能によりプランを決定することも一つの方法となります。
上記をShopifyのプランを選ぶ参考としていただければと思います。
Shopifyでは、ECビジネスが成長してもプラン変更すればOK
Shopifyのすごさはここにもあると思っています。他の多くのASPでは、ECビジネスが拡大、つまり顧客が増え、売上が増えると、サーバーやASP自体の乗換えが必要となります。
ビジネスの拡大に伴い、様々な機能追加が必要になるのですが、個別のASPではその機能が用意されていないことが多いからです。
当然ASPの乗り換えに伴い費用や手間(不具合への対応なども含め)が発生してしまいます。
その点、Shopifyはそのような出費や心配は無用。ECビジネスの拡大に合わせてプラン変更をするだけでOK。Shopifyのアプリを活用したり、独自のカスタマイズによって機能追加が可能だからです。
これはECマーチャントにとっては非常に嬉しいことでしょう。
ですので、Shopifyの料金プランは上記を参考に「まずはこれかな?」という感覚で選んでいただいて大丈夫といえます。
その他、Shopifyで料金・費用が発生するもの
その他、Shopifyで料金・費用が発生する可能性のあるものは下記の通りです。
- Shopifyテーマ
- Shopifyアプリ
- Shopify外部決済サービス
- Shopifyのカスタマイズ
Shopifyテーマは、無料のものから有料のものまでさまざまなものが用意されております。有料のテーマを選定した場合、費用がかかります。
また、ECサイト運営を効率化したり、顧客にとって便利なさまざまなアプリも豊富なShopify。アプリも無料のものから有料のものまでありますので、料金が発生する可能性があります。
そして、コンビニ決済や分割機能が使えるようになる、外部決済サービスを契約した場合、費用が発生します。
その他、カスタマイズを制作会社などに依頼した場合は、費用が発生する可能性があります。
【関連】Shopify アプリストア
【関連】Shopifyで使える決済サービス比較・設定方法【Shopify Experts認定企業が解説】
万一、Shopifyを解約したくなったら?
このセクションでは、Shopifyの解約手順と解約時の請求についてお伝えします。
Shopifyの解約の手順
手順1. ストアオーナーとして、Shopifyにログインします
手順2. 管理画面で [設定] をクリック。[プラン] をクリック
手順3. [ ストアを無効化する ] をクリック
手順4. [ ストアを無効化する ](十分な休息が必要です。の部分) をクリック
手順5. ドロップダウンメニューから理由を選択し、[続行] をクリック
手順6. パスワードを入力します
これでShopifyの解約手順は終了です。
ShopifyストアのURLに移動し、ストアが表示されなくなっていれば解約されています。
Shopifyの解約時の請求について
アカウントに未払いが残っている場合は、未払い料金を支払う必要があります。アカウントに未払いがない場合には、Shopify解約時の請求はありません。
しかし、Shopifyストア運営の際に利用していたサブスクリプション型のアプリや、Shopify以外の外部サービスがある場合は、別途請求されないようにアプリのアンインストールや手続き対応をする必要があります。
【まとめ】Shopifyの料金・費用を知って最適なプランを選びましょう
本記事ではShopifyの料金についてご紹介してきました。
この記事の要点まとめ
- Shopifyは主に3つのプランがある(その他、スタータープランや最上位プランのShopify Plusもある)
- プランの選び方はECサイト・ビジネスの現状や規模、運営体制によって決めると良い
- その他、Shopifyテーマ・アプリなど、料金が発生するものもあり、万一Shopify解約の時には、こちらの解約手続きも必要
世界中で支持されているShopifyが日本でも勢力を拡大。日本のECサイト作成のシェア構図が大きく塗り替わってきております。
Shopifyはまず2週間無料で体験できるので、本記事を参考にさっそく始めてみましょう。
※この記事は2023年2月時点の内容です。今後のアップデートやShopifyの仕様変更等により、記事の内容どおりに設定ができない場合があります。