
Horizonテーマとは?
Horizonは、先日発表されたShopify Editions Summer '25で追加された新テーマです。
ブランドストーリーテリングと視覚的な訴求力に特化した最新の無料テーマです!
HorizonにはこれまでShopifyが提供してきた無料テーマには搭載されておらず、一部の有料テーマにのみ搭載されていたような機能が実装されています。
また、モダンなUI設計と、マーケティング機能を融合した構造により、視覚と機能の両面でECサイトの表現力を格段に向上させます。
今回はそんな新テーマHorizonの無料とは思えない「有料級機能」の数々をご紹介します!
Horizonの主な特徴
- AIによるブロック生成機能で、自然言語による自由度の高いカスタマイズが可能(日本語未対応)
- 10種類のスタイルが選択可能で、業種やブランドに合わせて柔軟にカスタマイズ可能
- 最新のお客様アカウントにのみ対応し、よりモダンなユーザー体験を提供
- 完全無料で利用可能にも関わらず、有料テーマ並みの機能を多数搭載
▼AIブロック生成機能の詳細はこちらの記事から確認いただけます

新テーマHorizon、その目玉機能の一つであるAIによるブロック生成機能を実際に使って検証し、活用のメリットと今後の課題についてまとめました
目次
1. 商品一覧からのカート追加
概要

商品一覧ページなどに並べられた商品カードに「カートに追加」ボタンを表示する機能です。
バリエーションのオプションが一つの場合は、直接カートに商品が追加されます。
バリエーションのオプションが複数ある商品の場合はこのようにモーダルを開いてバリエーションを選択してからカートに追加することができます。

メリット
商品の購入に必要な手順が短くなることで顧客の離脱を回避しサイト全体のCVR向上を狙えます。
また、より快適なユーザー体験を提供することで、リピート購入を検討されるお客様の離脱を防ぐ効果も期待できます。
設定方法
- 管理画面から「オンラインストア」→「テーマ」→「カスタマイズ」
- カスタマイズ画面右端の歯車マークを押し、テーマ設定内の「商品カード」の項目を開きます
- 「クイック追加」と「モバイルのクイック追加」の設定をチェック
コマースメディアの感想
デスクトップ時とモバイル時の設定が独立していて、それぞれ切り替えれるのも嬉しいです。
ただし購入制御のカスタマイズをする場合は、購入導線が増えることで要制御箇所も増えるため注意が必要です。
2. 在庫カウンター

概要
残り在庫数を商品ページに表示することで、購入を促す機能。
メリット
- 「在庫僅少」の表示により、希少性を演出し購入を促進
- 在庫管理と連動するので、ユーザーへの誤認を防止
設定方法
- 管理画面から「オンラインストア」→「テーマ」→「カスタマイズ」
- 「商品情報」セクションに「商品の在庫」ブロックを追加して設定します
コマースメディアの感想
商品のバリエーションを切り替えた場合、切り替え後のバリエーションの在庫状況に切り替わる点がリッチです。
また、在庫が何個以下になった場合に「残りわずか」などの文言を表示するかの設定も指定できて便利です。
3. 閲覧履歴の表示

概要
ユーザーが過去に閲覧した商品がブラウザに保持され、検索ボックスを開いた際に最近見た商品として表示されます
メリット
- ユーザーの再訪問率の向上
設定方法
設定不要です
コマースメディアの感想
有料テーマやカスタマイズで追加するセクションの筆頭の閲覧履歴機能が、最初から盛り込まれているのはまさに有料級!
またliquidが書ける方は、閲覧履歴のデータはブラウザに保持される仕組みになっているので、そのデータを利用することで独自の閲覧履歴セクションの開発も容易になります。
4. ドロワーメニュー内のおすすめ商品表示

概要
ドロワーメニュー内に商品や商品のリストを表示できる機能。
メリット
ドロワーメニューからの購入導線を強化
設定方法
- 管理画面から「オンラインストア」→「テーマ」→「カスタマイズ」
- 「ヘッダー」セクション内の「メニュー」ブロックから「スタイル」を設定することでドロワー内に表示する要素を変更できます
コマースメディアの感想
テーマをカスタマイズせずとも初期からドロワーに購入導線を置ける嬉しい機能です!
ただし、表示される内容がヘッダーセクションに登録したメニュー設定に依存するのは残念な点と言えます。
5. カラースウォッチ

概要
商品ページや商品カードで、色などのバリエーションをカラースウォッチ形式で表示可能。
メリット
- 商品のバリエーションが一目で分かる
- 購入操作の簡略化 → CVR向上
設定方法
色見本の設定方法は従来のimpulseやprestigeなどの有料テーマと少し異なり、以下の3つのステップが必要になります
- メタフィールドの設定
- Shopify管理画面から設定→カスタムデータ→商品へ
- 「定義を追加する」から「色」の標準定義を選択 - カテゴリーの割り当てを確認・設定
- 対象商品のカテゴリーが含まれていることを確認 - 商品の設定
- カテゴリーに商品設定画面でStep1と同じカテゴリーを設定
- カテゴリーメタフィールドに商品に追加したい色を全て設定
- バリエーションの「サイズや色などのオプションを追加」から色を選択
- 設定完了後、商品ページと商品カードに色見本が表示される
コマースメディアの感想
設定方法は少し難しいですが、人気有料テーマには必ず入っている機能です。
アパレルや雑貨などのマーチャント様では必須級の機能でもあるので、ぜひ使ってみてください。
6. スタイリッシュなセクション群

概要
ビジュアルを活用したブランディングに特化したセクションが複数用意されています。
画像は「コレクションリスト:エディトリアル」ですが、その他にも「コレクションリスト:Bento」や「ヒーロ:マーキー」、「Split Showcase」など有名アパレルのトップページで見かけるようなおしゃれなセクションが多く収録されています!
メリット
各種セクションを組み合わせることでストーリー性のあるブランド体験を構築できます
設定方法
管理画面から「オンラインストア」→「テーマ」→「カスタマイズ」から様々なセクションを試してみてください
コマースメディアの感想
無料テーマでは考えられないほどのデザインされたセクションが多く収録されているのでカスタマイズの知識がなくても、スタイリッシュなサイトの構築が可能になっています!
7. 無限スクロール
概要
商品一覧ページで、ページ遷移なしに次の商品が自動で読み込まれる機能です。
メリット
- ユーザーの操作負担を軽減
- 滞在時間の増加や回遊性の向上につながる
設定方法
設定不要です
コマースメディアの感想
従来の無料テーマや有料テーマであっても多くのテーマではカスタマイズを要した機能がまさかのデフォルト機能に!
また一定量スクロールを行うとちゃんとURLのパラメーターに情報が保持されるので、大量にスクロールして到達した画面であってもおブラウザの気に入り登録やURLの共有で再アクセスが可能な点も高評価です。
ただし、無限スクロールはページの読み込み後にスクロールに応じて商品情報を通信で取得して表示するという使用上、googleのクローラーが後から表示される商品情報を認識できない場合があり、SEOにとっては良くない場合があります。
そのため集客に力を入れたいというよりは、すでに既存顧客が多くユーザー体験を向上させたいマーチャント様向けの機能になります。
上述の通り、無限スクロールはデフォルト機能であるためオンオフの切り替えができないので注意が必要です。
まとめ:Horizonでストアの表現力とCVRを同時に高めよう
Shopifyの新テーマ「Horizon」は、視覚的表現とマーケティング機能の両方を兼ね備えた次世代の無料テーマです。有料級の機能を惜しみなく搭載しており、特に中小規模の事業者にとってはコストをかけずに競争力のあるストア運営が可能となります。
また、無限スクロールがデフォルト機能となるため、集客に力を入れるよりも既存顧客のユーザー体験を向上させたいマーチャント様におすすめのテーマになります。
従来のお客様アカウントが使えないため、マイページのカスタマイズ難易度が高くなってしまう点もデメリットと言えますが、今回のEditionsでマイページのカスタマイズ性を上げるための機能拡張もいくつか見られましたので、今後のアップデートにも期待したいところです。
ShopifyでのECストア構築について詳しく知りたい方はぜひお問い合わせください!!