ナイジェル・ケーボンは、イギリスのデザイナーであるナイジェル・ケーボン氏が手がけているファッションブランドで、世界中で人気を集めています。日本では主に実店舗での展開がメインでしたが、コロナ禍をきっかけにB2CのEC事業をスタート。当社がサポートさせていただいております。
今回はECを始めたきっかけからこれまでの取り組みについて、株式会社アウターリミッツ ITマーケティング部マネージャーの渡部悠輝様にお話を伺いました。
ナイジェル・ケーボンとは?
──ナイジェル・ケーボンは世界的に人気で日本国内でもファンが多いですが、まずはどのようなブランドなのかお伺いしてもよろしいですか。
渡部様:はい。イギリスのデザイナーであるナイジェル・ケーボンが立ち上げたブランドです。彼自身が元々世界でも有名なヴィンテージコレクターなので、自身の様々なコレクションを土台とした独自のデザインを創出しています。
ですのでナイジェル・ケーボンはイギリスのブランドなのですが、日本でも製品を作っているんです。例えば、高い縫製技術を求められるオリジナル生地は日本で作っていますし、セーターなどはウール大国であるイギリスで作っています。どこで製作するのが最適かを考え連携していますね。
細部までこだわったハイクオリティなアイテム
渡部様:現在はコロナの影響もあり少し減っていますが、本来は年に4回、ナイジェル自身が来日して各シーズンの打ち合わせを本当に何日もかけてしています。
──そうなのですね。ブランドの独特な世界観だったり、製品のクオリティも非常に高いことがうなずけます。日本国内でも各地に実店舗を展開されていますよね?
渡部様:はい、国内では10店舗ありますね。関東をはじめ、仙台や大阪、岡山、福岡などに展開しています。少し前ですが東京の吉祥寺にもオープンしました。
コロナ禍のときと比べると、現在ではインバウンドのお客様がかなり戻ってきた影響で実店舗はすごく勢いがありますね。特に旗艦店の中目黒はすごいです。ECももちろんですが、お近くに店舗がある方はぜひ一度足を運んでみていただけると嬉しいですね。
中目黒にある旗艦店(Nigel Cabourn THE ARMY GYM)
ECを立ち上げたきっかけ
──先ほどちょうど「EC」というワードが出ましたが、実店舗を展開されている中ECを立ち上げたきっかけは何だったのでしょうか。
渡部様:やはりコロナがきっかけですね。実店舗の方に大きな影響が出始めてきてECを立ち上げる流れになりました。一番最初は自分たちで別のプラットフォームを使っていたんですが、元々コマースメディアさんにShopifyで作っていただいていたブランドサイトがあったので、こちらにEC機能をつけてブラッシュアップしようと考えました。
──そうでしたね。実は当初ブランドサイトを制作した際、後にEC機能を加えることを考慮していたのでスムーズな対応ができました。
初期ブランドサイトもShopifyで制作
渡部様:そうだったんですね。確かに早いスピード感でECをスタートできた気がします。Shopifyで作っていて良かったです(笑)
Shopifyでスタートしてからは、最初は慣れないECの運営にだいぶ苦戦しましたが、徐々に売上を獲得していけるようになりました。現在では実店舗と並びECも主力の一つとなりました。
──素晴らしいですね。我々もECの運営をずっと伴走させていただいていたので、渡部様たちの努力が次々と実を結んでいくのを間近で感じることができていました。
渡部様:本当にありがとうございます。ただ今後もECは伸ばしていきたい事業なので、満足はせず頑張っていかないといけませんね。
当社がパートナーである背景
──コマースメディアが創業当初からのお付き合いですので、かなり長い間御社をサポートさせていただいております。弊社をパートナーとして信頼いただけている理由はどういった部分なのですか?
渡部様:弊社とモチベーションがとても近いことですね。コマースメディアさんの場合は、色々な要望に対し「No」と決して言わないんですよ。「できない」で終わらせないと言いますか。厳しい要望の場合でも代わりの案を出してくれたり、どうにかして一緒に解決方法を見つけてくれるので非常に助かっています。
我々も同じような価値観を持っているので、こういった考え方が一緒に出来るというのが何よりなんです。これ以上の理由はありません(笑)
左:当社 大成 右:渡部様
──これ以上ない嬉しいお言葉です。弊社全体で意識的に取り組んでいる部分なので励みになります。
渡部様:御社にはサイト制作だけではなく広告運用のサポートもしていただいてますが、みなさんが同じモチベーションで接してくれるので気持ちよく仕事ができています。
我々はECのことだけではなくITまわりについても素人ですしわからないことだらけですが、そういった場合にも気軽にチャットなどで相談できるのも大きいポイントですね。
コマースメディアとの取り組み
──これまでサポートさせていただいた中で、弊社との取り組みやサービスの印象などについてお伺いさせてください。
渡部様:先ほど少し触れましたが、まず主にはホームページの制作や保守運営のサポートになりますね。ナイジェル・ケーボンをはじめ、FILSON、1415+2、アウターリミッツのコーポレートサイトなど、弊社が取り扱っているサイトをトータルしてサポートいただいています。
FILSONなどのECサイトもサポート
渡部様:具体的にはサイト全体の構築や、リリース後のサイト更新、新しいページの作成をしていただいています。また、機能の追加についてもShopifyのアプリを導入するか、独自で開発するかなど、設計部分から深く携わっていただいています。コマースメディアさんの場合は実際にShopifyでのサイト運営もされているので、後々の更新の手間を考慮した提案してもらえるのがありがたいです。
──そうですね。例えばナイジェル・ケーボンのECサイトですと、ブログやスタッフのスタイリング写真紹介などといった独自コンテンツが多いですが、そういった部分もご要望いただいた内容にプラスアルファして、更新のシンプルさも考慮した設計で提案させていただきました。
独自コンテンツの運営しやすさを重視
渡部様:はい。おかげさまで弊社側で問題なく更新ができています。あとは御社が受注や配送まわりのバックオフィス運営もされているので、リリース後のバックオフィス処理部分の懸念点を把握し、制作の段階で対策していただけるのもありがたいです。実際に何か問題が発生した際にも頼らせていただけるので心強いです。
──ありがとうございます。弊社はECにおいてほぼ全ての領域に携わっていますので、枠にとらわれず一貫したサポートができるのが強みだと思っています。その他のお取り組みについてはいかがですか?
渡部様:Google広告の運用サポートもしていただいています。当初は来ていただいたお客様に対して、ECでの取りこぼしがないような広告の出し方を提案していただいていましたが、現在はもう少し手広くして新規のお客様にどれくらいリーチできているか、といったところが主体になっています。そういった、目的に合わせたキャンペーンや入札などといった戦略サポートだったり、分析・改善レポートを出していただき方針を決めたりしています。
レポートを元に具体的な提案を行う
渡部様:我々が広告のことも全然わからないので、ただ言ったことをしてくれるだけではなく「次こうしてみましょう」と様々な提案をしてくれてありがたいです。どんどん色々なことを試していきたいと考えているので。
──ありがとうございます。課題やニーズを正しく理解した上で広告戦略やモニタリングするべき指標を提案するのはもちろんのこと、部分ごとに「点」で提案するのではなく、ゴールへ向けた1本の「線」となるようなアプローチを意識しています。弊社の知見を活かし、色々とチャレンジできるよう様々な角度からのご提案をさせていただいております。
ECリニューアルとその後
──様々な取り組みをさせていただいてる中で、2023年にナイジェル・ケーボンのECサイトをリニューアルさせていただきました。リニューアルにあたっての背景はどういったところだったのでしょうか?
渡部様:3つあります。「ECの売上を上げること」「サイトの構成を最適化すること」「更新など運営をしやすくすること」です。
ナイジェル・ケーボンはメンズとウィメンズがありますが、元々は同じサイト内でそれぞれトップページを設けるような見せ方をしていました。流入の入口はメンズなので、ここが要因で女性のお客様が商品にたどり着きにくかったり、ページが複雑でよくわからないといったレビューがあり、サイト構成を何とかしたいなと考えていました。
当初トップページを分けていた
渡部様:そして運営のしやすさですね。我々が少数精鋭で更新などの運営をしているので、できる限り負担を減らして、その時間を別のことに使えたら良いなと。これらの部分が改善できれば売上の向上も見込めると思っていました。
──初期のサイトは5〜6年前に作ったもので、Shopifyの機能がまだ充実していなかったため独自のカスタマイズが多く入っていましたね。
渡部様:そうですね。なので更新の難易度が高くて毎回御社へお願いしないといけなかったり、自分たちで対応できなかったのが地味に大変なポイントでした。
──本当そうでしたね。ただ現在ではShopifyで様々なことができるようになりました。ですのでリニューアルにあたって、ほぼすべての更新を御社側で出来るように、また商品登録や独自コンテンツも更新しやすくなるようメタオブジェクトやメタフィールドを駆使した設計をかなり意識しました。
メタフィールドを駆使した商品登録
渡部様:はい。リニューアルしていただいて、導線設計や見せ方をシンプル化してお客様が従来よりも商品を探しやすいように、また更新のスムーズさも改善できたと思っています。
──ありがとうございます。実際リニューアル後の状況はいかがですか?
渡部様:従来とは違い、商品登録やブログなどのコンテンツ作成にメタフィールドの機能を使っているので、新たなやり方になった分大変なところもあります(笑)
ただ、自社ですべて対応できますし、難しそうな部分も丁寧にマニュアルを作っていただいたおかげでとてもスムーズになりました。誰でも同じやり方でできるので、コンテンツのクオリティに差が出ませんし結果的にはいいことづくめです。
マニュアルの作成も行い提供
渡部様:また、リニューアル後からお客様の「滞在時間」がかなり増えました。国内だけではなく海外の方も結構訪問されるんですが、トータルしてだいぶ改善しています。こういった部分から売上にもプラスの影響が出ていますね。
──それは何よりですね!サイト構成や導線設計をシンプルに見直した成果が出ていると思いますので、とても安心しました。
渡部様:あとは多くの関係者やお客様から「すごく良いサイトになった」と絶賛してもらえてます。ブランドイメージを保ちつつもシンプルにわかりやすい世界観で、特にデザインがとても好評です。本当に良いことばかりです。
新たに生まれ変わったECサイト
コマースメディアへの期待
──最後になりますが、今後コマースメディアに期待していることがあればお願いします。
渡部様:特にはないですね(笑)。今までと変わらない目線で伴走していただき、一緒に色々考えながらやっていけたらと思っています。今後も事業の強化はもちろんですが、弊社の展望としてやっていきたいことがたくさんありますので、実現に向けて協力いただけると嬉しいです。
別サイトですが1415+2のリニューアルも御社に協力いただきリリースできました。引き続き、サイト制作をはじめとした様々なお願いをすると思いますが、力をお貸しいただけたらと思います。
1415+2のリニューアルもリリース
──ありがとうございます。今までと変わらないことはもちろん、より良いパートナーでいられるよう尽力させていただきます。これにてインタビューは以上とさせていただきます。本日はお忙しいところ、ありがとうございました。
渡部様:ありがとうございました。
最後に
今回は、ナイジェル・ケーボンを運営されている渡部様にインタビューをさせていただきました。最後に、同ブランドのECサイトや人気の商品をご紹介させていただけたらと思います。見ていただいた方でご興味ありましたら、ぜひご覧ください。
※非常にファンが多いブランドなため、売り切れの場合はご容赦くださいませ。
上記、渡部様がお持ちの商品が「M43タイプワークジャケット - ヘンプデニム」で非常に人気があるとのこと。
その他にも「アーミーカーゴパンツ」や定番の「9.5オンス ベーシックTシャツ」などが人気。