BtoB(卸・法人)ECサイトの成功事例特集と成功のポイント

ECサイトでの販売というとBtoC(一般消費者向け販売)というイメージがある方も多くいらっしゃるかもしれませんが、BtoB(企業間取引)でもECサイトを活用することができることをご存知でしょうか。とりわけ、特定の企業にのみ販売する卸売においてもECサイトを活用することが可能です。

ここ数年において、ECサイトはオープンソース型やクラウド型のものが多くリリースされ、以前と比べてECサイトを構築しやすくなったものの、BtoB向けのECサイトの構築や運営また、時間や費用、手間などを理由に専属のEC担当者を自社内に置くことに難しさを感じておられる方々も少なからずいらっしゃるようです。

このページでは、BtoB向けECサイトにおいて以下の点を知りたい方にお勧めです。

  • BtoB ECサイトのメリット・デメリットを知りたい。
  • BtoB向けのECサイトの事例を知りたい。
  • BtoB向けのカートの情報が知りたい。

関連記事:食品業界のBtoB(卸・受発注)ECサイト事例5選!構築時のポイントも解説!

BtoB ECサイトのメリット・デメリット

メリット

・業務効率化

日本ではこれまで、BtoBでの卸販売の分野において、電話・メール、FAXでの商品の問い合わせ対応や受発注業務が多く行われてきました。ただし、この方法だと業務量に応じて人員をあらかじめ備えておくことが必要になり、かつ人為的ミスも多く発生する場合があります。

しかし、BtoB向けのECサイトを構築することにより業務を大幅に効率化し、かつ人為的ミスを極限まで減らすことが可能となります。基本的に卸販売では、取引先企業別に販売価格を変動させたり、特定の企業だけに特定の商品を販売することもあります。

また、掛け率やセール価格の設定も必要となります。BtoB向けのECサイトを構築することにより、それぞれの取引先企業ごとに販売価格や支払い方法、商品情報など複雑な情報でも細かく設定することが可能です。

電話での商品の問い合わせの場合、電話対応者によって案内する情報が異なることや、商品情報の確認に時間がかかってしまい、顧客にとっては大きなストレスとなることがあります。それで、ECサイト上に商品に関する情報やQ&Aをあらかじめ掲載しておけば、問い合わせ件数を削減することができます。最近では、従来のメールや問い合わせフォームだけではなく、チャットでの対応やAIを利用したカスタマーサポートを導入している企業もあります。

・工数削減に伴う利益率の向上

BtoB向けのECサイトにより、問い合わせや受発注業務に費やしていた時間や労力を新規・既存顧客への営業やマーケティングの分野に生かすことができます。ECサイトでは、企業ごとに売り上げ情報を正確に把握することができるため、その情報を既存顧客への販促活動のために活かすことも可能です。

また、ECサイト上で新商品の情報やセール商品の掲載を頻繁に更新することにより、電話やメール、FAXでの注文よりもECサイト上での売り上げ増加を期待することが可能です。

デメリット

・システム導入に費用がかかる

ECサイト構築にはメリットが多くあるものの、当然デメリットもあります。まずは、システム導入に関する費用です。

商品情報の登録、決済、物流、ワークフロー、など多くの機能をもったECサイトの構築が必要となります。

膨大な商品数を扱う企業の場合、ECサイトの構築費も大きくなります。また、自社内でのECサイトの構築なのかそれとも外部業者へ委託する必要があるのかも選定する必要があります。

・顧客サポートが必要

これまで、電話やメール・FAXにて取引をしていた顧客にもECサイトを使ってもらうことになるため顧客サポートが必要なります。長期間に渡り、特定の運用フローで対応してきたのであれば、取引方法の変更によって顧客が戸惑うこともあるでしょう。

その場合は商品情報・会員登録・決済・見積書発行・注文方法などをまとめたマニュアルの作成をご案内したり、デモ画面での操作方法などをレクチャーする必要もあるかもしれません。

BtoB ECサイトの代表的な成功事例

モノタロウ【工業用間接資材業界】

モノタロウ

画像出典:モノタロウ

モノタロウは、BtoB向けに約1800万点以上の商品数を扱う工業用間接資材通販サイトです。モノタロウのプライベートブランドは約35万点の商品の取り扱いがあり、商品価格を抑えて顧客に提供しています。

モノタロウの特徴

トップページ左側と中段に取扱商品のカテゴリーが細く記載されているため、欲しい商品をすぐに見つけることが可能です。シーズンごとの人気商品を扱う特集ページ在庫限りの商品ページなどお得な情報も見ることができます。また、商品カタログに記載されている注文コードと数量を入力して簡単に注文できる「クイックオーダーシステム」を導入しています。さらに、類似商品を絞り込み、すぐに注文できる機能があります。

顧客からの問い合わせはWeb問い合わせフォームやチャット、電話にて対応しています。また、土日を除いて当日15時までの注文で最短当日出荷を行っており、顧客サポートも万全です。

決済方法

支払い方法は、銀行振込、クレジットカード決済、定期振込、口座振替などのオプションがあります。

フーヅフリッジ【業務用食材業界】

フーヅフリッジは、コーヒーの取り扱いで有名なUCCのグループ会社で、飲食店向けに業務用食材を販売するECサイトです。冷凍食品を約1200点、合計約3200点以上を販売しています。

フーヅフリッジ

画像出典:フーヅフリッジ

フーヅフリッジの特徴

フージフリッジの自社内の6つのプライベートブランドに加えて、味の素やカゴメ、キッコーマンといった有名食品メーカーの商品の取り扱いもあります。

サイト自体は、食材、ドリンク、ブランド、業務用食材、オススメ商品などのカテゴリーがあり、一般の通販サイトと同じように活用する事ができます。

取扱商品は1個からの購入・発送が可能です。また、会員登録するにあたり通常のWebフォームだけでなく、LINEやAmazonアカウントなどの他のECサイトにはない方法でも登録が可能です。

フーヅフリッジを活用することにより、必要な食材を効率よくまた適切な量だけ仕入れる事ができます。注文における最小ロット数の設定がないため、小規模で個人で喫茶店などの店舗を経営されているオーナー様にとって安心できるBtoB向けのECサイトとなっています。

決済方法

支払いは、クレジットカード、代引き、Amazon Pay、Portia PAY(請求書後払い)に対応しています。

BtoB にくらす【小売店向け雑貨業界】

BtoB にくらす

画像出典:BtoB にくらす

BtoB にくらすは株式会社藤栄が運営する会員制の小売店向け卸ECサイトです。テーブルや椅子などの家具、洗剤、食器、清掃用具、その他生活用品全般を取り扱っています。

BtoB にくらすの特徴

BtoBにくらすのサイトは、ブランド、商品種類、アウトレットページごとに分かれています。店舗を経営されている方はこのサイトから店舗内外に設置する雑貨などを揃えることができます。画面左側の商品カテゴリーをクリックすると、画面右側にそのカテゴリーの商品の一覧が表示されます。「カートに入れる」をクリックし、「注文画面」に進みます。一般的な通販サイトと同じ要領で商品を注文することができます。

決済方法

支払い方法は、先払い(銀行振込)、クレジットカード、後払いシステム Paid(後払い)に対応しています。

ReValue(リバリュー)【在庫処分品業界】

ReValueは余剰、返品されてきた商品を大量に仕入れて、BtoB向けECサイトで販売しているサイトとなっています。

ReValue

画像出典:ReValue(リバリュー)

ReValueの特徴

取扱商品は、小売店やメーカーから返品されてきた商品や型落ちした家電、ゲーム、PC、アパレル、時計などを扱っており、一般の店舗やオンラインストアで購入するよりも安価で仕入れることができます。特定の商品を安定して供給しているわけではありませんが、いわゆる掘り出し物を見つけることができます。

メーカーとの取引がない個人であっても、会員登録することにより商品の仕入れが可能です。自社サイトや小売店だけでなく、インターネット上で転売するために活用している方もいらっしゃいます。

決済方法

銀行振り込みかクレジットカード一括払いのどちらかとなります。

ニトムズ【日用品・医療製品業界】

ニトムズ

画像出典:ニトムズ

ニトムズでは、清掃用具、衛生用品、収納用品、文房具といった日用品や医療製品をオフィス・工場や病院・クリニックなどBtoB向けに販売しています。主力商品は「コロコロ」を始めとした粘着テープなどの日用品がメインとなっています。他にもdecolfa、STALOGY、Colorfullといった自社ブランド商品を取り扱っています。

ニトムズの特徴

BtoB向けのサイトには、2種類あり、小売店専用とオフィス・工場、病院・クリニック向けのサイトがあります。小売店専用サイトでは、ブランドごとに商品がラインナップされており、小ロットでの注文や掛け売りにも対応しています。オフィス・工場、病院・クリニック向けのサイトでは、商品の使用シーンごとに商品情報が掲載されています。

取扱い商品は通販サイト感覚で24時間365日、いつでも注文可能で小ロットでも購入することが可能です。また、BtoB向けのサイトだけではなく、BtoC向けのサイトもあり、個人消費者の購入も可能です。

決済方法

売り掛けやクレジットカード、Pay-easyなど多彩な決済手段を選択することができます。

クスリバンク【医薬品・日用品業界】

クスリバンク

画像出典:クスリバンク

クスリバンクは、株式会社メディスンプラスが運営しているBtoB向けのECサイトです。

クスリバンクの特徴

クスリバンクでは、全国の薬局や医療機関向けに医薬品・化粧品・健康食品・日用品・健康食品などの商品を取り扱っています。取引業者は全国のドラックストアや薬局など約5000店、商品数は約3万5千点以上を超えます。

また、自社商品としてBtoB向けに目の疲れや肩こりに効く錠剤の「ビタトーレル」を販売しています。

商品は1個から購入でき、PC、スマートフォンからの仕入れが可能です。会員ページの中では、セール情報も掲載されており、ポイントも貯まるため、一般の通販サイトと同じような感覚で操作が可能です。

クスリバンクを閲覧するには会員情報の登録が必要となっており、薬局・ドラッグストアの場合は販売許可証の提出が、医薬品以外の商品を扱っている業者は登録時に法人番号が必須です。

決済方法

支払い方法は、代引きのみとなります。掛け売りやクレジットカードには対応していません。

Super Delivery【BtoB専用の総合サイト】

Super Delivery

画像出典:Super Delivery

スーパーデリバリーは、アパレル、家具、生活雑貨、食品、家電、店舗資材などの多種多様な商品を扱っているBtoB専用のECサイトです。商品数は94万点以上、出店企業数は1400以上となります。

Super Deliveryの特徴

トップページでは、特集商品、売れ筋ランキング、ブランドなどが掲載されており、通販サイトと同じようなデザインとなっています。商品価格の確認や購入には必ず会員登録後ログインが必要です。

スーパーデリバリーでは、クラウド受発注システム、アパレルメーカーと縫製工場のマッチングサービスなどの各種サポートも充実しています。

主に国内向けのサービスとなりますが、海外における販路拡大を展開している企業向けのサポートも行っています。商品の輸出手続き、集客、翻訳、保険加入のサービスも適用可能です。

決済方法

決済方法はPaid(掛け売り・後払い)のみとなります。

写真・撮影機材のフォトルプロ【カメラ業界】

フォトルプロ

画像出典:フォトルプロ

フォトルプロはカメラ販売で有名なナニワ商会が運営しているBtoB向けECサイトです。

フォトルプロの特徴

主にカメラ機材やカメラ消耗品、OA機器、時計、インクジェット、写真フィルムなどを卸価格で販売しており、Canon、Nikon、Sony、Fujifilmなどの主要メーカーの商品など約1万点の取扱があります。

商品情報は会員ページでチェックすることができます。また、アウトレットやセール情報も頻繁に提供されています。

注文頻度が高い消耗品に関しては、「お気に入り」に登録しておけば、ログインした後、数クリックで注文を完了させることができます。

顧客からの問い合わせは電話、問い合わせフォーム、LINEにて対応しています。

決済方法

銀行振り込み、代引きを利用できます。

BtoB ECサイトを構築するのにオススメのカート・システム

Shopify

Shopify

画像出典:Shopify

Shopifyは、2004年にカナダでリリースされたECサイト作成プラットフォーム(ASP型ショッピングカートシステム)です。2017年に日本に進出して以降は、日本語でもシステムを操作することができ、日本国内でもShopifyを導入する企業が増えています。

Shopifyの機能

Shopifyを導入する多くの企業では、BtoC向けのECサイトを構築していますが、サイトを閲覧するためのパスワードを設定することによりBtoB向けの会員専用サイトとして構築することも可能です。

Shopifyは、ECサイト初心者でも容易にサイトを構築し、商品を販売することができます。商品バリエーション(種類、色、サイズ、型番など)を自由に設定できますし、SEO対策(H1タグ、タイトルタグ、descriptionタグ、メタタグの設定)も万全です。

Shopifyの料金

初期費用は不要で、月額29ドル〜使用することが可能です。またプランによって、決済時の手数料やスタッフアカウント数が異なります。

Bカート

Bカート

画像出典:Bカート

Bカートは、クラウドサービス型(ASP)のBtoB向けのECサイト構築サービスで、ASP型のシステムのため、全てオンラインでの操作となります。

Bカートの機能

このカートはBtoB向け取引に特化したECカートです。顧客からの注文や取引をPCやスマートフォンから確認することができるため、時間や場所に関わりなく対応することが可能となります。

また、取引先の実績や条件によって、細かく商品の情報や価格また、支払い方法などを管理することができます。

他社の連携サービスを利用することができることもBカートの魅力にあります。以下の機能を組み合わせて使用することができます。

  • 在庫管理
  • 自動メール
  • 顧客管理
  • 物流連携
  • マーケティング支援
  • 顧客対応(メール、電話、チャット)

つまり、Bカートでは顧客の問い合わせから商品のお届けまでの全ての対応をワンストップで行うことができます。

Bカートの料金

初期費用として8万円が発生します。また、商品数や取引会員数に応じてプランの設定があり月額費用が別途発生します。

  • ライト:月額9,800円(商品数:500・会員数:50)
  • プラン10:月額19,800円(商品数・会員数:1,000)
  • プラン30:月額29,800円(商品数・会員数:3,000)
  • プラン50:月額39,800円(商品数・会員数:5,000)
  • プラン100:月額49,800円(商品数・会員数:10,000)
  • プラン300:月額79,800円(商品数・会員数:30,000)

楽楽B2B

楽楽B2B

画像出典:楽楽B2B

楽楽B2Bも、BtoB企業間取引向けに特化したECカートシステム。取引先ごとに細かく取引金額や商品への掛け率を設定することが可能。ログインした場合のみ、コンテンツを表示させる「クローズドサイト」も作成でき、特定の商品情報や価格が他社に知られることはありません。

楽楽B2Bの機能

このカートでは業務を効率化するための多くの機能がついています。受注処理自動化、CSVでの一括注文データ作成、自動税計算機能、見積書発行機能、ステップメール、ステップメールが設定されています。

また、「注文書自動読込み機能」では、AI機能で請求書や発注書をスキャンして書類の情報を自動的にシステムへ取り込むことができ、業務を効率化することができます。

もちろんBtoB向けのサイトだけではなく、BtoC向けのサイト作成も可能です。GoogleAnalyticsやGoogle広告、Yahoo!スポンサードサーチ、Yahoo!ディスプレイアドネットワークなどを設定する機能もついています。

この楽楽B2Bを導入することにより、BtoB向けのECサイトを効率よく運営しかつ、業務をスムーズに遂行することが可能となります。

楽楽B2Bの料金

  • 初期費用:100,000円
  • ライトプラン:月額50,000円
  • スタンダードプラン:月額75,000円
  • エンタープライズプラン:月額150,000円

【まとめ】

BtoB ECサイトのメリット・デメリットやBtoB向けのECサイトの事例をご紹介いたしました。BtoB向けのECサイトの構築・運用に関しては、多くのメリットがあります。

まず、自社内の工数を削減し業務を効率化することができます。また、ECサイト導入により、売上アップを見込むこともできます。

しかし、何よりも顧客が簡単に商品を注文することができ、かつ商品をお得に仕入れることができるようになるため、取引先の方々にとっても満足いただけるサービスを提供できるようになります。

当社ではこれまでに多くのECサイトの運用実績がございます。ECサイト構築・運用サポート・コンサルティングのサポートも可能です。まずは、お問い合わせくださいませ。