本記事はエース株式会社様から楽天市場店のリニューアルをご相談いただき、弊社で実行した業務を紹介しております。記載できる情報は一部となりますが、今回のリニューアルプロジェクトでどういった課題を見つけ、どのような修正を行ったかをご担当者の北山様に伺いながらお伝えいたします。
楽天市場店リニューアルのきっかけ
今回のリニューアルでは、現在のACE様のサイトはかなり前に制作したものだったため、更新がしづらく楽天市場に力を入れづらいという課題感から、楽天市場店の新スマホTOPへの対応と更新がしやすく売り上げにつながるデザインの提案・構築をご依頼いただきました。
北山様:ACE online store 楽天市場店はオープンしてから様々な体制変更や別販路に注力していた関係でリソースをかけられていませんでした。2022年度より専任の担当者を付けることで売り上げが上がって来て、もう一段ブーストを掛けるための手段を考えていました。
オープンしてから10年以上経ち、一度パートナーに改修して頂きましたがその時点からもページも古く整備が出来ていませんでした。限界を感じ今後は力を入れていくためには、売り上げはもちろん運用面も考慮したサイトに作り直したかったので楽天市場の運営も制作も行っているコマースメディアさんに相談させていただきました。
サイト分析で見えた課題
デザインの提案のため、まずはサイト分析して見えた課題は大きく3つでした。
- 商品数が多いためカテゴリーが乱雑になり商品が探しにくくなっている
- 楽天アプリはTOPページへの導線が強い設計になっているが、TOPページに必要な情報が出ていない
- 売れているカテゴリーが偏っているが、売れているカテゴリーの中にも導線が弱いものがある
上記の3つの課題を解決しつつ、楽天市場で行う企画をユーザーにアプローチしやすい構成を考え、運用上も工数がかかりすぎないようにACE様の運用方法に沿ったデザインを考案しました。
※新スマホTOPページ対応
北山様:まず、楽天市場と言えばにぎやかなページで、実は見づらい店舗さんが多い中、公式店舗としてスマートなデザインで一目ぼれしました。セクションごと一つ一つ丁寧に説明を頂き、納得しかなかったです。今までと比べると意味のある導線があり生きたページになると確信出来ました。
改善内容
全体のデザインを整えつつ行った改善内容は大きく4つあります。
カテゴリーの整理
ACE様と協力し500個以上あったカテゴリーを約50個に整理しました。加えて、人気のカテゴリーは下層カテゴリーの導線もスマホTOPに表示しユーザビリティーを意識した改善を行っております。
スーツケース・ビジネスバッグは売り上げ・検索の面でも非常に大きいカテゴリーだったので、TOPページで第2階層・第3階層まで並列で表示させ面を大きく取るデザインにしました。
楽天はTOPページへの導線が強いので、必要のないものは表に出さずに検索しやすいシンプルな設計にしています。
導線設計
スーツケース・ビジネスバッグ以外のカテゴリーに関してもアクセス数やカテゴリー内の商品から選定を行い導線をシンプルにしました。
他にも、売りたい商品や企画ページを上部に集約しTOPバナーの導線を強化させ、狙ったページへしっかり回遊させるセクションを作成しました。
コンテンツの整理
今後の運営を考慮してメンテナンスのしやすさを重視して、変更が少ない定番コンテンツや人気商品を前に表示しています。また、バナーのサイズもACE様の制作体制に合わせて、なるべくリサイズや画像修正の手間がなくなるように設計をしております。
セクションの表示
新スマホTOPは制限が多くのっぺりとしたサイトになりやすいのですが、セクション分けをはっきりさせる事でコンテンツの違いを出しています。また、必要以上に情報を載せないことでユーザーに離脱を防ぎ回遊してもらえるように設計をしています。
北山様:このサイトは当社の課題を解決するための内容が詰まっておりました。運用を知っているからこそ気づく部分があり、さすがコマースメディアさんだなぁ~と思いました。また、こちらからのリクエストがきっちりと伝わって受け取って頂け、同時にヒヤリング力の高さに感心しました。
売上の頭打ち感がありましたので、これでもう一つ上のレイヤーに上がれると思いました。
TOPページ以外のリニューアル内容
TOPページ以外でもレビューキャンペーンやアフターサービス案内、メルマガ登録案内ページも情報を更新しつつ、スマートフォンも意識しテキストの量をおさえつつシンプルなデザインに刷新しました。
また、リニューアル後に俗人的な運用にならないようにサイト更新のマニュアルも弊社で作成しました。これにより、今後体制の変更があっても引継ぎしやすいように環境を整えております。
北山様:今回はフロント周りを含めたサイトの構造を見直しました。これにより商品ページへの回遊性が高まりますが、内容が伴っていないと離脱の原因となります。
今後は、各商品の魅力を伝える・お客様に興味を持っていただける店舗に変身していく必要があり、この部分は私たちが行います。今後はスタッフのローテーションを定期的に行い、属人化するのではなくチームでこのECに取り組みたいという構想があります。理由はメインの担当者がいたとしても、携わる人数分のアイデアや施策があり売上を上げるための可能性を秘めています。そのためにも、チーム員が今回の楽天市場のサイトだけではなく、ヤフーやアマゾンを含む他のストアすべてに触れることが大事と考えており、メンテナンスの容易さは譲れない部分でもありました。
今回はサイト全体の構造の簡素化・メンテナンスのしやすさ・カテゴリーのスリム化・スマホ流入増に対応したデザインにこだわりを持って依頼しました。結果は私たちの予想を超えたクォリティで納品頂き、コマースメディアさんに頼んで良かったと思います。
また、リニューアル後にあった楽天スーパーセールでは、早速売り上げのギネス記録を更新することができてリニューアルの影響を大きく感じることができました。
最後に
ACE様は商品力が強く、リニューアル前でも売れている店舗でしたが、それゆえ楽天市場で回遊の要となるTOPページでかなり機会損失をしている可能性がありました。
さらにサイトが古く更新しづらかったため、企画を行うために運用リソースが多くかかってしまうことも致命的です。楽天市場では月に何度もある楽天側のキャンペーンに合わせて企画を準備するので、一つの企画にかけられるリソースは多くはありません。
今回のリニューアルでACE様の売り上げアップとリソース削減に少しでも貢献が出来れば幸いです。
楽天新スマホTOP対応でお困りの方いらっしゃいましたら是非、弊社までご相談くださいませ。