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実は重要!Shopifyストアの品質を担保するSEOとWebアクセシビリティについて

ECサイトの制作において、デザインの見た目も重要ですが、実際に成果を出すためには「見えない部分」の品質も欠かせません。
特にSEO(検索エンジン最適化)Webアクセシビリティ(利用しやすさの確保)は、ユーザー体験の向上と集客力の両方に直結します。
コマースメディアでは、Shopifyストアの設計段階からSEOとWebアクセシビリティを考慮し、公開前には徹底的にチェックする厳格な品質管理を行っています。
本記事では、Shopifyストアの構築やリプレイスを検討している方に向けて、SEOとWebアクセシビリティの概要と重要性、 またパートナー企業にShopifyストアの構築を依頼する際に確認すべきポイントを解説します。

SEOについて

SEOとは

SEO(Search Engine Optimization)とは、検索エンジンの検索結果でサイトを上位に表示させるための施策のことで、Googleなど主要な検索エンジンのアルゴリズムを理解し適切な対応を行うことで、広告費をかけずに自然検索※からの集客を増やすことができます。

※自然検索(オーガニック検索)とは、検索エンジンで検索結果が表示される際に、広告枠を除いた通常の検索結果のことです。

SEOの歴史

1990年代後半の検索エンジン黎明期は、リンク数やキーワード頻度が評価の中心でした。しかし2000年代以降、不正なリンクやキーワードによるSEOが増えたことを受け、Googleはこれらの手法を排除し、ユーザーに役立つオリジナルコンテンツや自然な文章を重視する方向へ転換しました。
2010年代にはスマートフォン普及に伴いモバイル対応やローカル検索が重視され、さらに検索意図の理解や利便性・信頼性が評価基準となりました。
2015年以降は特に健康・金融分野で専門性や信頼性が必須となり、SEOは技術操作からユーザー中心の体験重視へと変化しました。そのため現代のSEOでは、高品質なコンテンツ作成に加え、コンテンツの更新頻度、モバイル最適化、表示速度改善、Webアクセシビリティへの配慮が欠かせません。
こうして、現在におけるSEOでは短期間で行える裏技的な施策はむしろ逆効果となり、サイト設計から公開後のコンテンツ更新まで、長期的に堅実で総合的な施作を打つことが重要となりました。

ShopifyにおけるSEO

Shopifyは基本的なSEO設定機能が標準で備わっており、タイトルタグやメタディスクリプションの最適化、見出しタグの構造を含む正しいマークアップ、画像の代替テキストなど基本的なものは管理画面から設定できます。
またテーマの多くが表示速度やモバイルフレンドリーを意識して構築されているので、商品やブログ記事などのコンテンツを充実させることと、コンテンツの作成に正しくSEO設定を行うことが肝になります。

ただし、テーマによっては構造化データや見出しタグの最適化が十分でない場合があるため、テーマ選定の段階からSEOに強い設計かを確認する必要があります。
また、テーマがSEOに強い設計であったとしても、正しく設定ができていなかったり、カスタマイズの方法によってはSEOに悪影響がある場合がある点も要注意です。

Webアクセシビリティについて

Webアクセシビリティとは

Webアクセシビリティとは、身体的障害の有無や年齢、利用環境にかかわらず、すべてのユーザーが快適にサイトを利用できるように設計することです。 文字を視認しやすいコントラストの設定、キーボード操作の対応、画像やリンクへの代替テキストの設定などが代表的な要素です。

Webアクセシビリティの歴史

Webアクセシビリティの考え方は2000年代初頭から国際的に注目され、W3C(World Wide Web Consortium)が策定した「WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)」が基準として広く利用されています。 現在では、多様なユーザー層に対応することが企業の社会的責任の一部とされています。

Shopifyにおける Webアクセシビリティ対策

ShopifyテーマにはWebアクセシビリティを考慮しているものも多くありますが、全てのテーマが十分に対応しているとは限りません。 画像の代替テキスト入力、フォームのラベル設定、色覚多様性を考慮したデザインなどは、構築後に追加設定が必要になる場合があります。

Shopifyのパートナー企業に構築を依頼する場合の注意点

パートナー企業にストア構築を依頼する場合、注意すべきは「SEOやWebアクセシビリティの対応が標準プランに含まれていない可能性がある」という点です。 多くの構築会社は、セキュリティや基本機能が動作することを優先し、SEOやWebアクセシビリティは別領域として扱う傾向があります。
SEOやWebアクセシビリティへの対応は専門的な知識や膨大な作業を必要とする場合が多いからですが、これはストア設計段階から対応を行うことで軽減することができます。

そのため、パートナー企業を選定する際は設計段階からSEOやWebアクセシビリティについての対応が可能か確認しておくことがお勧めです。

冒頭でも触れましたが、コマースメディアではすべてのプロジェクトでデザイン段階からSEOやWebアクセシビリティに考慮しており、公開前には機能面の動作テストに加えSEOやWebアクセシビリティについても網羅的にチェックする独自のチェックシートで必ず3〜4名体制で重複テストを行い、その結果をお客様にフィードバックしています。

その上、Webアクセシビリティについては、WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)に基づき、弊社で定めた項目を標準的にチェックしています。(※条件によって例外となる場合あり)

これまで様々なパートナー企業とECサイト構築に携わってきた筆者も入社時には、品質管理の厳しさに大変驚きましたが、実際に自社でストアを運営し、その売上が経営の柱となっているのを目の当たりにして、今では「ちゃんと売れる店づくり」へのこだわりなのだと感じています。

まとめ

Shopifyストアの品質を高めるには、SEOとWebアクセシビリティという「見えない部分」への配慮が欠かせません。 テーマ選びや設計段階でしっかり確認し、依頼先を選ぶ際にもこれらの対応が含まれているかを見極めることが大切です。
また、ストアの公開後も高品質なコンテンツを更新し続けることも同じくらい重要です。
最終的には、ユーザーにとって快適で検索エンジンにも評価されるストアを実現することが、売上向上への近道となります。