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ネットショップ開業はShopifyがオススメ!BASEやSTORES.jpと比較してみた。

Shopify(ショッピファイ)は世界でシェアNo.1のECプラットフォームです。175ヵ国、60万以上のネットショップで利用されており、2017年には日本法人が設立。ローカライズが進み、国内での利用も増えています。

世界No.1だけあって、Shopifyには充実した機能が揃っています。しかし日本では後発にあたり、ネットショップの開業で選択肢に入らないことも。そこでここ数年で急速にユーザー数を増やしているBASE、STORES.jpと機能を比較し、ネットショップを始める際にShopifyはアリかナシかを考えてみたいと思います。

一番の違いは無料か有料か

ShopifyとBASE/STORES.jpの大きな違いは無料プランの有無です。BASEはサイト作成から商品登録・販売、ブログ作成やメルマガまで無料で利用できます。STORES.jpも無料プランがあり、販売できるのが5アイテムまでとかなり限定的ですが、とりあえずネットショップを開業できます。

一方Shopifyは月額29ドル(9月1日時点で3220円)から。無料プランはありません。代わりに、サイト制作や決済方法、SEO対策など、ネットショップで必要なサポートが豊富です。

BASE/STORES.jpで同様のサポートを受けようとすると、アドオンが必要だったり、月額プランに移行したりすることが求められます。言い換えると、Shopifyは無料プランがない代わりに多機能で、BASE/STORES.jpは無料で使える分、ネットショップを運営していくうちに機能が限定的に見える可能性があります。

では一体機能にどのような差があるのか。個別にサービスを見ていきましょう。

多機能でSEO対策もバッチリなShopify

まずはShopifyから。月額29ドルのBasic Shopify、79ドルのShopify、299ドルのAdvanced Shopifyの3プランがあります。違いは手数料、アカウント数、レポート機能など。

Basic Shopifyの場合、クレジットカードの手数料は国内で3.4%、Advanced Shopifyは3.25%と若干低いです。アカウント数はBasic Shopifyが2、Advanced Shopifyは15と複数のスタッフで共有できます。またShopify以上であれば高度なレポートも見られます。

なお、すでに持っているサイトやFacebook上でネットショップを開業できるShopify Lite(月額9ドル)というプランもあります。

3プランでサイトデザインや商品登録といった、基本的な機能の差はありません。サイトは100以上のテンプレートテーマから選べて、HTMLやCSSの編集もできます。決済方法も多く、クレジットカードはもちろん、コンビニ決済、PayPal、Amazon Payなど100以上あります。
※選択できる決済方法は販売する国によって異なります

SEO対策も充実しており、ページごとのH1タグ、タイトルタグ、descriptionタグやメタタグの設定などができます。Sitemap.xmlも自動で生成してくれます。

ユニークなところだと、商品をカートに入れて離脱したユーザーにメールを送る、カゴ落ち防止機能もあります。

受注から発送、返品まで対応するフルフィルメントは、フルフィルメント by Amazon(FBA)や楽天スーパーロジスティクス、Shipwireといったサービスが利用できます。カスタムフルフィルメントサービスも使えます。ただしこれらは外部サービスなので、たとえばFBAだと月額5292円+販売手数料がかかります。

そのほか登録商品数は無制限、商品の割引、独自ドメイン取得、ブログやメルマガの作成、ユーザーとFacebookのMessengerでやりとり、SSL対応、送料設定、ダウンロード販売対応など、あらゆる機能を用意しています。

他サービスとの連携も多く、SNSはPinterest、Instagram、Facebook、Twitter、Tumblrとつなげられます。メルマガはMailChimpと、サイト解析はGoogle Analyticsと連携。在庫管理から出荷まで対応するロジクラも使えます。

無料でもしっかり使えるBASE

BASEは2012年にスタートしたECサービスです。サイトデザイン、決済、拡張機能、集客が「かんたん」なのをウリにしています。

サービスの利用は無料で、1回注文があると3.6%+40円の決済手数料と、3%のサービス手数料が発生します。また2万円以下の売上を引き出すと手数料として500円、振り込み手数料として250円かかります。2万円以上の売上を引き出すと500円はかかりません。

サイトのデザインは11種類のテンプレートがあります。有料テンプレートも5000円から販売。拡張機能を使えばHTMLやCSSの編集もできます。決済方法はクレジットカード、キャリア決済、コンビニ、銀行振込、後払い(審査あり)。登録できる商品数は無制限です。

SEO対策も拡張機能として用意し、商品ごとに任意のキーワードやディスクリプションを追加できます。

拡張機能はほかにもライブ配信や、ユーザーとメッセージでやりとり、商品の割引、ブログやメルマガの作成、送料設定、独自ドメイン、Google Analyticsとの連携など。おもしろいところだと、カメラマンが商品を撮影してくれる機能もあります。一部拡張機能は有料です。

商品の保管・梱包・配送作業の代行も拡張機能経由で利用でき、保管料は980円からで、発送代は650円/個からです。

SNSはTwitter、Facebook、Ameba、Instagramと連携。登録した商品がBASEのショッピングアプリで表示され、購入できるのもBASEならではといえます。

独自の販促サービスがうれしいSTORES.jp

STORES.jpも2012年にサービスを開始。「最短2分で、驚くほど簡単にオンラインストアがつくれる!」と、BASE同様にかんたんさを強みにしています。

無料プランと月額1058円の有料プランがあり、できることはかなり差があります。冒頭で書いたように、登録できる商品数が無料プランだと5アイテムまでです。有料だと無制限になります。

決済方法も無料だと制限があり、クレジットカード、コンビニ、銀行振込、PayPal、後払い、キャリア決済、楽天ペイが可能で、有料だとこれに加えて代金引換、Amazon Payに対応します。

ほかにも独自ドメイン、SSL対応が無料で、クーポン発行による商品割引、Google Analyticsと連携が月額プランで利用できます。

決済手数料は5%。Amazon Payの場合は4%です。

サイトのデザインテンプレートは9種類あります。HTMLやCSSの編集はできません。また、SEO対策になるような機能もないです。

Shopify、BASEと同じようにできる機能としては、メルマガ、送料設定など。オープンロジの倉庫サービスも使えます。

倉庫サービスの価格はかなり細かく、入庫料は1点あたり19円、保管料は1日1個あたり0.2円から、国内配送料は1個あたり356円からです。

機能面で見るとShopify、BASEに比べて弱いですが、販促につながる「プロモーション機能」と「POP UP KIT」がほかにはないサービスです。

プロモーション機能はSTORES.jpが提携するショッピングサイトに商品が露出し、宣伝できる販売支援です。サイトはモバオクやお取り寄せ通販アイテムポストなど。掲載サイト経由で商品が購入されると、商品価格の10%が販売手数料としてかかります。

POP UP KITはポップアップイベントを開けるサービスです。申し込みして審査が通過すると、会場探しからiPadレジ、開催マニュアルまで用意してくれます。利用料は売上の15%で、イベント開催後に支払うシステムです。

ネットショップとしての機能ならShopify

改めて機能面で見比べてみましょう。

  Shopify BASE STORES.jp
金額 月額制
29ドル (Basic Shopify)
79ドル (Shopify)
299ドル (Advanced Shopify)
クレジットカード手数料あり (国内3.4% + 0円/海外3.9% + 0円)
基本無料
1回の買い物につき3.6%+40円
売上を引き出すときに手数料500円 (2万円以上で無料)
振り込み手数料250円
一部機能拡張で課金あり
無料と月額の2プラン
1058円 (月額)
決済手数料5% (Amazon Payは4%)
オプションで翌日振込あり
商品数 無制限 無制限 5アイテム (無料プラン)
無制限 (月額プラン)
決済方法 クレジットカード / 2Checkout / Alipay Global / Amazon Pay / BitPay / Coinbase Commerce / CyberSource / GoCoin / KOMOJU・コンビニ / PayPal Express Checkout / PUT IT ON LAY-BUY / Shopify Payments ほか100以上 クレジットカード / キャリア決済 / コンビニ / 銀行振込 / 後払い(審査あり) クレジットカード / コンビニ / 銀行振込 / PayPal / 後払い / キャリア決済 / 楽天ペイ / 代金引換 (月額プラン) / Amazon Pay (月額プラン)
サイトデザイン 100以上のテーマから選択 (無料テーマは10種類) 11種類 (有料テンプレート用意) 9種類 (有料テンプレート用意)
HTML/CSS編集 ×
独自ドメイン
(Shopifyを通じて購入可)

(ドメインは個人で用意)

(ドメインは個人で用意)
モバイル対応
(レスポンシブ)

(販売商品はBASEアプリにも自動で表示)
SEO対策 ページごとのH1タグ、タイトルタグ、descriptionタグやメタタグの設定など 商品ごとに任意のキーワードやディスクリプションを追加 ×
SNS連携 Pinterest / Instagram / Facebook / Twitter / Tumblr Twitter / Facebook / Ameba / Instagram LINE (運営用) / WEAR / Instagram
ブログ作成 ×
メルマガ
(MailChimpと連携可)
ライブ配信 × ×
メッセージ
(Facebookメッセンジャー)
×
SSL
カゴ落ち対策
(ユーザーにメールを送れる)
× ×
送料設定
ディスカウント クーポン、割引など クーポン、割引など クーポン発行 (月額プランのみ)
在庫管理 ロジクラ、フルフィルメントサービスと連携可 倉庫サービスあり オープンロジを利用した倉庫サービスもあり
データ解析 Google Analyticsと連携 Google Analyticsと連携 Google Analyticsと連携 (月額プランのみ)
ダウンロード販売
多言語対応 50言語に対応 英語 (ユーザーがブラウザ設定している場合) 英語
サポート 24時間メール、チャット、電話対応 (英語) メール (平日:10時~19時)
チャット (平日:13時〜18時)
メール (1週間ほど時間差あり)

決済方法、サイトデザインなどを見ると、Shopifyが優位に見えます。3サービスの中で決済手数料が最も低い点にも注目です。商品点数を増やし、たくさん販売して売上を伸ばそうとするのであれば、手数料は安い方がお得になっていきます。

また、最初に無料と有料の違いがあると書きましたが、STORES.jpの無料プランだと制約が多く、ネットショップを運営するにあたり不便に感じることが多いでしょう。BASEは一部拡張機能や倉庫サービスが有料にはなりますが、コストは安く抑えられそうです。

ネットショップの集客で重要なSEO対策はShopifyが有利です。BASEも多少SEO設定ができますが、細かな設定ができないのでショッピングアプリやライブ配信で集客に力を入れたほうがよさそうです。STORES.jpはSEO対策のしようがないので、ポップアップストアや外部サイトの力を借りるのがベターでしょう。

ネットショップ開業時に、初心者でも本格的にやりたいというのであればShopifyがオススメと言えそうです。できることがほかの2サービスと比べて圧倒的に多いからです。

一方でBASEはランニングコストを抑えたい人向け、STORES.jpはほかの2つが持っていない機能、たとえば代金引換を利用したいとか、ポップアップイベントをやってみたい人に向いています。

自分が開業するネットショップの方向性によってはサービスの選び方が違ってきますが、Shopifyは間違いなく選択肢として入るサービスでしょう。

(2018年11月更新)
※各サービスの内容・料金等は現在と異なる場合がございます

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