(2020年10月20日更新)
Amazon Pay(アマゾンペイ)とは?
Amazon PayとはAmazonが提供する決済サービスです。
Amazonのアカウントを持っているユーザーが、別のサイトで決済を行う際に、Amazonに登録してあるクレジットカード情報・配送先情報を利用して決済することができます。毎回決済情報や住所などを打ち込む必要がないため、ユーザーにストレスなくスムーズなお買い物体験を提供することができます。
カートシステムで世界一の導入数を誇るShopify(ショッピファイ)でも、日本のAmazon.co.jpに対応したAmazon Payが2017年10月から導入開始され、大小限らず多くの企業で採用されています。
Amazon Payを導入するメリット
- 新規ユーザーの決済ハードルを下げられる
- ユーザーが決済・配送手続きをスムーズに行える
- Shopify Payに対応していないJCB等のクレジットカード決済を(間接的に)導入できる
本稿では、ShopifyにAmazon Payを導入するための設定方法と注意点を解説します。
Amazon PayをShopifyに導入する方法
まずはアカウント申請
ShopifyでAmazon Payを使えるようにするには、Amazon Payアカウントを事前に取得しておく必要があります。まだアカウントを取得していない場合は下記のリンクより申請が可能です。
→ Amazon Pay申請フォーム
申請の際に注意点が2つあります。
ひとつめは申請できるのは法人のみということ。現時点では個人での申請は受け付けていません。
ふたつめは審査に時間がかかること。審査には1〜2週間かかることが多いです。余裕を持って申請しておくことをおすすめします。サイトのオープン直前に申請しても、実装が間に合わない可能性がありますのでご注意ください。
審査が通ったら実際の作業に進んでいきましょう。STEP7までありますが、スムーズにできれば5〜10分ほどであなたのサイトでAmazon Payが利用可能になります。
STEP1 : Shopify管理画面の準備
Shopifyストアの管理画面にログインしてください。左下にある「設定」をクリック、その後に「決済設定」を押してください。
【Shopify】設定 > 決済設定
中段にAmazon Payの設定項目があります。そこから「Amazon Payを有効にする」をクリックすると、必要情報を入力するページが表示されます。これからこの必要情報をAmazonの管理画面から転記(コピペ)していくことになります。
【Shopify】決済設定
【Shopify】Amazon Pay
この画面は開いたままにしておき、別ウィンドウを開いて次のSTEPに進みます。
STEP2 : Amazon Pay管理画面(セラーセントラル)へのログイン
別ウィンドウで「Amazonセラーセントラル」のログイン画面を開きましょう。
Amazonセラーセントラルにログインできたら、ヘッダーにあるドロップダウンメニューから「Amazon Pay(本番環境)」を選択してください。
【セラーセントラル】Amazon Pay(本番環境)
STEP3 : アプリケーション情報の登録
遷移先のページ左上にある「インテグレーション」をクリックし、「インテグレーションセントラル」を選択します。
さらにその先の画面で「アプリケーションを確認する」ボタンをクリックしてください。
クライアントID/Store ID設定の管理ページが開きますので、該当のストアを選択して「編集する」リンクをクリックします。
編集画面に移動したら、以下の内容を登録してください。
- アプリケーション名またはストア名:サイト名(購入者に表示されます)
- 説明:サイトの説明(管理上のもので購入者には表示されません)
- ロゴデータ:サイト内でAmazonにログインする際に表示されます。画像は150×50pxに変更されるため、同比率の画像のアップロードを推奨します。
- プライバシー規約URL:サイト内の該当ページのURL
- 許可されたJavaScriptオリジン (任意):下記のShopify管理画面に表示されているURLを貼付
- 許可されたリターンURL (任意):下記のShopify管理画面に表示されているURLを貼付
開いたままにしておいた以下のShopify管理画面内の2つのURL「許可されたJavaScriptオリジン」「許可されたリターンURL」をAmazon Pay管理画面に書き写して、「変更を保存する」ボタンをクリックします。
【Shopify】Amazon Pay
STEP4 : 各ID・アクセスキーの入力
再びヘッダーメニューの「インテグレーション」から今度は「MWS Access Key」を選択します。
Shopifyの管理画面に入力する必要がある各情報が表示されます。「シークレットアクセスキー」は「シークレットを表示」ボタンを押すと表示されます。
開いたままにしてあるShopifyの管理画面に各番号に対応した内容をコピー&ペーストしてください。
【Shopify】Amazon Pay
情報を入力すると、「Amazon Payを有効化する」ボタンがアクティブになるので、クリックします。
【Shopify】Amazon Pay
STEP5 : Shopifyチェックアウト設定の変更
次が最後の作業です。
Shopify管理画面「設定」から「チェックアウト」を選び、その中にある「フォームのオプション」の項目を探してください。
【Shopify】チェックアウト設定
上図のとおり、「フルネーム:姓のみを必要とする」「配送先の電話番号:選択させる or 必要とさせる」を選んで、ページ右下の「保存」ボタンをクリックしてください。
これで全ての設定が完了しました。このあと、実装したサイトにて表示や挙動の確認などを行ってください。
設定時に見落としがちな注意点
入力フォームのplaceholderの文言
STEP7で「フルネーム」を「姓のみを必要とする」に設定した場合、そのままだと「名」の入力フォームには「名 (任意)」と表示されてしまいます。購入者がAmazon Payを利用する場合はAmazonの登録情報を参照するので問題になりにくいですが、通常のクレジットカード決済など購入者が手動で配送先情報を入力する場合には、誤解が生じ「姓」のみ入力してくる可能性があります。基本的に配送先情報として「姓」「名」どちらも必須となるはずですので、言語設定で該当箇所を修正しておいた方が安心です。
管理画面 > オンラインストア > テーマ > アクション > 言語を編集する > Checkout & system
上記の設定ページ内で「任意」で検索して探してみてください。
電話番号を「選択させる」に設定している場合も同様です。
【Shopify】言語を編集する
リターンURLが違うと決済が通らない
ショップ開店前のドメインを接続していない状態で設定を行った場合、開店後にURLが変わっている可能性があります。Shopifyに独自ドメインを接続する場合、ドメイン接続後にAmazon Payの設定をする必要があります。
Buy Button(購入ボタン)使用時は注意が必要
Shopifyのデフォルト機能で「Buy Button(購入ボタン)」という販売チャンネルを追加することができます。この「Buy Button」は外部のブログなどに商品を紹介してもらい、そのままそのサイト上で購入ができるようになる便利な機能です。ただ、元のサイトでAmazon Payを導入している場合には注意が必要です。
なぜ注意が必要かと言うと「Buy Button」を設置した際、元のサイトとして参照するURLは独自ドメインを載せたURLではなく、Shopifyの管理ドメイン(xxx.myshopify.com)となります。上述の通り、リターンURL(ドメイン)が異なるとAmazon Payは決済途中でエラー画面になってしまうため、対策が必要になるのです。
対策方法は、独自ドメインで登録している「JavaScriptオリジン」と「リターンURL」にShopifyの管理ドメインのURLを追加することです。
Amazonログインのウェブ設定「編集する」から、「JavaScriptオリジン」と「リターンURL」の「さらに追加する」をクリックして、以下の内容を入力します。
JavaScriptオリジン:Shopifyの管理ドメインURL(xxx.myshopify.com)
リターンURL:設定済みのURLのドメイン部分をShopifyの管理ドメインに差し替えたURL
【セラーセントラル】ウェブ設定
上図の設定をしておくことで、Buy Buttonでの購入時でもエラーで止まることなく購入を完了することができるようになります。
事前の申請が必要
冒頭でも触れましたが、Amazon Payを導入するには事前の申請・承認が必要となります。審査を通過しない限り上記作業を進めることができないので、Amazon Payの導入を検討している場合は早めに申請しておきましょう。
まだ申請していない場合はこちらからどうぞ。
→ Amazon Pay申請フォーム